
画像はイメージです
一人旅の俺と4人の女子大生
俺は大学4年の時、一人旅行が好きであまりお金をかけずに、国内を旅していました。就職も決まりこつこつ貯めたバイト代で、今しかないと思ったからです。
常に1人で行くわけですが、なるだけローカル線に乗ったり安い旅館を利用していました。夜行バスもしょっちゅう利用しました。
そんな中である体験をしました。
仙台へ向かった時の事です。新宿を深夜0時に出ると、朝方6時ぐらいに到着する夜行バスです。
バスに乗車するとラッキーだったのか、周りには女の子の仲間4人組が乗っていました。俺と同じく大学生みたいで、4人で温泉旅行に行くのだそうです。
別に普通に乗ってるだけなら仲良くなる事なんてほとんどありません。
でもこれまでも何回か経験あるんですが、トイレで立ち寄るサービスエリアが狙い目になったりするんです。
この時もそうでした。
4人組は楽しいのかお酒やお茶を結構飲んでいたのでしょう。深夜のサービスエリアで2人がトイレに行きたくなったようです。
深夜の人気のないサービスエリアって、意外と怖いものです。
「ねえ、トイレ行こうよ~」
「やだぁ、暗くて怖いじゃん」
「えぇ~、お願い、一緒に行こうよ~」
「もう、我慢しなよ~」
俺は煙草を吸いたかったので、チャンスとばかりに話し掛けました。
「俺も煙草吸いに行くんで一緒に行きましょうか?」
「えっ?イイんですかぁ?」
「よかったぁ~」
「じゃアタシも行く」
「アタシも~」
結局4人ともトイレに行く事になったのです。
それがきっかけでワイワイ喋るようになったんですが、彼女たちは予想通り都内の大学生でした。俺が
「一人旅なんだよ」
と言うと、何処に泊まるのか、何処に行くのかいろいろと聞いてきました。
4人の中で特に可愛い子がいて、名前は真理子と言ってました。俺と同い年で彼女の出身は福島だそうです。
もう就職先も決まったから暇なんだと言ってました。
バスに戻ると眠くなってウトウトしていました。多分4時頃だったと思います。トイレに行きたくなったので、運転手さんに聞いてみました。
そしたらもう少しのところでパーキングエリアがあるから、そこに寄ってくれることになりました。
俺がシートに戻ると、後ろから肩を叩かれました。真理子です。
「トイレ?」
「うん、運転手さんに聞いたらもうすぐパーキングエリアだって」
「じゃアタシも行こうかな」
「あぁ、じゃ一緒に行くか」
運転手さんは自分も休憩したいから
「ゆっくり戻ってイイよ」
と言っていただけました。トイレに行った後、缶コーヒーを買って煙草タイムです。そこに真理子が寄ってきて、2人でおしゃべりしながら一息ついていました。
「友達4人で温泉旅行なんて楽しそうだね」
「やっとみんな内定貰ったんでようやく行けるのよ」
「俺はいつも1人だから羨ましいな~」
「彼女と行かないの?」
「いや、彼女いないし」
「へえ、そうなんだ!全然そんな風に見えないけど」
「っていうかそっちも彼氏と行かないの?」
「彼氏まだ就職決まってないの」
(やっぱりこんな可愛い子にはそりゃ彼氏ぐらいいるよな~)
と少しガッカリしました。
温泉旅館の話をしている内に、俺もなんだか温泉に行きたくなってきました。
「俺も温泉行こうかな。俺がその旅館に行ったら、みんなで呑もうよ!」
「イイよ~!」
ちょっと仲良くなれた感じがしたのでスパッと言ってみました。ニッコリとOKしてくれたので嬉しくてハイテンンションになりました。
そしてバスに戻り、仙台に到着してから別れました。
バスの中で聞いた温泉旅館をネットで検索すると、意外と安い宿みたいなんです。俺はいつも素泊まりだからちょっとばかし奮発したら良いだけです。
携帯も聞かずに別れたので、多少の不安はありました。突然行ったら
(なにコイツ?)
みたいに思われるんじゃないかと。社交辞令でOKって言われたけど、まさか本当に来るとは思わなかったとか良くある話なので。
それでも下心が勝っているので、腹をくくって向かってみました。
この体験談の続きを読む